マチヤ・テラス通信~高槻の町家を照らす~

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2016年 05月 22日

タモリさん(ブラタモリ)に来てほしいまち(倉敷+高槻市富田)

倉敷(岡山県)と富田(大阪府高槻市)の町家や蔵の違いについて、
お尋ねいただきました。
こういうことになると、たぶん、
地球滅亡しても気付かずに話し続けると思いますので、
記事としてあげさせていただきます。
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まず、地形。

倉敷は基本的に平地です。
(ここで言う倉敷は、倉敷川附近と本町、東町あたりを指します)
鶴形山を除いて。
山のふもとに街道が走り、沿道に古いまちがありますが、
山の上にはほぼ民家はないと思います。
(街道から山裾へ拡張した宅地が多少見受けられる程度)
鶴形山は神仏のいてはるお山なので、民家を建てるのをはばかったのではないかと、
勝手に想像しています。(あくまでも想像です。裏付けがありません)

これに対して、富田は台地。
台地の南向き斜面にまちができました。
さらに、台地を開削して水路を通したり、池があったりで、
とても地盤にアップダウンがあります。
坂が多いのはこのためです。
ちなみにこの台地を南に降り切ったあたりから、地盤が軟弱になります。
家を建てるなら、富田台地の上がよいでしょう。
まさに、タモリさんが好きそうな土地です。
(ぜひ、ブラタモリに来てほしいなぁ)

次に、建築について。

まず、基本的には平入のまちであることは共通しています。
通りに面して、町家の長手(桁行)方向を向けて建っている。
人は、長い軒先空間の下を歩く。
風情があります。

一般的に、倉敷の町家や蔵の方が、富田や高槻のそれらより、
意匠的に重厚で装飾的ではないかと思います。
(倉敷は規模も大きいはず)
倉敷の方がこちらよりこってりしている。
富田や高槻はとても淡白であっさりしているのが特徴です。
高槻市内で見ると、この傾向は旧城下町に近付くほど明確になるようです。
これは江戸時代の高槻藩の気風が影響したものか、
あるいは、京に近いことに由来するものか、よくわかりません。
(両方、ある程度当たっているかもしれません)

そして、倉敷にあって、富田や高槻にないもの、
その最たるものは、なまこ壁です。
瓦を壁に貼り付けて、目地部分に白漆喰をなまこのように、
塗り付けて押さえてある、あれです。
貼り方も、目地が水平垂直になる場合や、斜めになる場合、
あるいは瓦の風合いや色目もいろいろです。
1階だけではなく、2階の腰壁までなまこ壁という事例もあります。
このなまこ壁、現存する富田や高槻の町家、蔵には見られません。
店舗が昔風を装ってデザインしたものに、それっぽく見せているものはあります。
あれは、倉敷とか他のまちで見たものを真似ているのかもしれません。
元々、こちらにはなまこ壁はなかったのかどうか、
これは裏付けを取っていません。
江戸時代から残っている町家や蔵も、腰壁は板張りであり、
瓦を張ると言うことはしていません。
もしかすると、倉敷のように財力のあった親方衆のまちならではの特徴かもしれませんね。

こういうことは、実はあまり追求して調べてきませんでした。
正直に言えば、私自身はあまり知識に興味がない。
むしろ、物事に対した時の考え方を非常に重視して活動しています。
知識はよく知っている人に聞くか、自分で書物などでなんとか調べられる。
しかし、考え方、舵の取り方はそうはいきません。
いかに判断して導くか。解に向けて。
これが(ヘリテージ)マネージャーの役割なのではないかと思います。
と、言い訳をして、長い話を終えます。
あら、もうこんな時間か。いかんいかん。
では。


写真説明:
写真はすべて2014年7月ごろの倉敷です。
電柱地中化の事業の真っ最中だったのかな。
当時、写真をご紹介し損ねて、眠っていました。
主屋2階の壁まで瓦を貼っています。
街道沿いの町家の後背がすぐ山である場合、
一段高いところに宅地が拡張しているようなケースもあります。
さらに上には、神仏がいてはり、まちの神域です。

富田については、よろしければ、
このブログのカテゴリ「とんだふうけい」をご覧ください。
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by ti-ao | 2016-05-22 15:32 | しばらく旅に出ますにっき | Trackback | Comments(0)
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