マチヤ・テラス通信~高槻の町家を照らす~

fukei.exblog.jp
ブログトップ
2009年 08月 24日

「馬町の地蔵盆」~まちなみ調査の風景・その後~

馬町の地蔵盆。
七月のマチヤ・テラスの宵に、お聞きしていたので、おじゃましてみました。

d0129713_3211733.jpg

d0129713_3221842.jpg

夕方。西にナナメの太陽。
通りに面した個人のお宅の倉庫。
ゴザを敷き、提灯を飾り、扇風機やクーラーボックス(飲み物)を備え付け。
そして、奥の祭壇には、お地蔵さま。
(お化粧、新しい前垂れがきれい。別の場所からお連れするらしい)
お供えもたくさん。
にぎやかな提灯には、まちに新たに生まれた子供たちの名前。
お参りした子供には、お菓子を手渡す。
子供はちょっと照れて、でも、うれしそう。
ちゃんとお礼を言って帰って行く。
まだ明るいうちから、みなさん、にぎやか。

d0129713_3232288.jpg

d0129713_324167.jpg

やがて、宵。西に三日月、東に金星。
響く鐘の音。子供がテンポよく打つ。
小さな子供たちとお母さんたちが輪になって座り、
輪っかの径が数メートルもあろうかという大きな数珠を、
順送りにまわしていく。
大きな結び目(に見えた。母珠の代わり?)を受け取った人は、
順にお祈りをしていく。
「数珠まわし」と言うらしいです。
(なんとなく、むかしの子供の遊びを想起しました。
「かごめかごめ」とか「ハンカチおとし」とか)

新しいまち育ちの私にとっては、
はじめて見聞きすることばかりでおもしろい。
そして、はじめてなのに、なぜかなつかしい。

地蔵盆とは、子供のためにお祈りする、子供がお祈りする、
という、子供が主役という感があるようです。
これは意外でした。
むかしは子供が無事に育つ率が今より低かったはずで、
かなり真剣な願いがこめられた祭礼だったのでしょう。
こちらの地蔵盆も江戸時代から続いているらしく、
お地蔵さまもその当時からいてはるらしい。
(三代目、とかじゃなく)

以前はまちの人が「御詠歌」を詠吟なさったようです。
カセットテープと節まわしの譜面に相当するものが残っていました。
*御詠歌とは、帝のお詠みになった歌かと思いきや、
 巡礼歌のことで、巡礼の対象となる霊場に附される和歌のようです。
 ここでは長谷寺や善光寺のものが見受けられました)

ひと通りの行事がおわる。
子供たちは帰ってゆき、大人たちがにぎやかに話をする。


まちのみなさんが、こうして集まって、和やかにいっしょに過ごす。
すばらしい、の一語に尽きます。
まさか、こんなにもにぎやかに活気があるとは思いませんでした。
今の世に圧倒的に欠如するものが、ここにある。
歴史の伝承。
まちのみなさんのつながり。
願い、希望のあかりを共に灯す心。
こういうのが地縁なのかな。
地域の力みたいなものを感じる。
私たちの活動にも通じる何か・・・というか、
私たちが、つながってゆくべき何か、お手伝いできる何か、
が、
ここにあるのではないか、そんな気がしました。

(これも、まちのたからものです)

まちなみ調査、マチヤ・テラスとつながってきたご縁。
よそ者の私でも、ほがらかに迎えてくださいました。
ほんとうにうれしい。
ありがとうございます。
そして、これからもよろしくお願いします。


夜八時に、私は退出しましたが、みなさんはまだお話していらっしゃいました☆
[PR]

by ti-ao | 2009-08-24 03:32 | まちなみ調査+マチヤ実測 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://fukei.exblog.jp/tb/10138733
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


<< the Flower want...      きのくにやまとのくに >>