マチヤ・テラス通信~高槻の町家を照らす~

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2018年 11月 18日

Akiya Times(高槻空家新聞 2018年11月号)

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少し前、高槻市の行事で空家について建築士としてお話させていただきました。
(大阪府建築士会からの派遣という形でした)
空家についての自分なりのまとめも兼ねて、こういうものをつくってみました。
新聞というわりにニュースはないのですが。
見出しだけ見ていただけば、だいたい内容はおわかりいただけると思います。
(小さい文字はあまり気にしないでくださいね)
時間が取れず、休日返上で結構時間かけてつくったなぁ。
末尾に書いた文章だけをここに転記しておきます。
おそらく、これが今いちばん心情をお伝えできる部分かと思います。

空家と災害と曲線
●それはぐぅーっと右上にのびていく。およそ優美な曲線とは言えない。
 むしろ直線的だ。気持ちいいくらいに。
●空家というと戸建て住宅を思い浮かべやすいが、実際には共同住宅にも空いた部屋はある。
 共同住宅は一戸でも入居していれば空家とは見なされないというカラクリがある。
 空家の問題でよく課題となるのが長屋だ。たとえば、数軒が連なっている長屋で一軒だけ
 入居しており、他はすべて空家となっていて、老朽化で建築的に危険な状態にあるとする。
 空家だけを切り離して除却したり改修したりするのに、法律や技術の問題に直面する。
 いっそ、すべてつぶして建て替えるほうが早いのに、と言われる所以だろう。
●今年六月の地震では、わたしたちのまちが被災地と呼ばれることになった。
 その後の大雨や台風でも被害が上塗りされているが、ほとんどの場合、いまだに手が付け
 られない状況だ。これら一連の災害による被害は表からは見えにくく目立たない傾向にあり、
 確かに甚大なものではないかもしれないが、このままでは生活に支障があり、直すにも多大
 な手間と資金がかかる。傷んだ家に住み続けている人たちのご苦労も計り知れない。
 世間に忘れ去られたかのような状況に至るのが早すぎる。
●古い長屋やアパートが被害にあい、いよいよ取り壊されるということになった事例もある。
 ご高齢の住人は住み慣れた環境を追われ、所有者は補修や除却、建て替え、売却など負荷の
 大きな対応を迫られる。相続の問題も絡んでくるかもしれない。災害が起きれば、それまで
 危うくも均衡を保っていたはずの現実的な問題が喫緊の問題に変化して迫って来る。
 今、多くの人がこれに直面している。
●空家は今後ますます増えるという。確かにそうなのだろうと思う。空家が一軒増えれば、
 その家に住んでいた人たちの生活にも変化があったということだろう。
 空家の増減ひとつひとつの背景にだれかの人生(ストーリー)がある。
 身近で起こったできごともまさにこれにあたるのだ。
 昨今よく目にする空家軒数に関する数値やグラフの曲線が目にしみるのはなんでやろう。
 (やれることをやるしかない)



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by ti-ao | 2018-11-18 18:54 | マチヤ・テラス通信(印刷物) | Trackback | Comments(0)
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